2018年4月2日
2018年3月30日にWHO東地中海地域事務局(EMRO)から、イエメンで流行しているコレラの発生状況が公表されました。
イエメン公衆衛生・国民省には、2018年の第12週(3月19〜25日)にコレラ疑い患者2,082人が届けられました。死亡者はいませんでした。2017年4月からの累計コレラ疑い患者は1,084,191人、死亡者は2,267人(致死率0.21%)に上りました。
新たな患者は、2017年9月以降、減少する傾向です。感染の発生した305地区のうちの131地区では、3週間連続して、新たな患者は報告されませんでした。今年に入ってから、疑い患者の累積発生者数が最も高くなっている街は、Al Hali(4,006人)、Bani Al Harith(1,452人)、Maqbanah(1,795人)、Radman Al Awad(1,407人)、Al Sabaeen(1,495人)でした。
WHOは、制度支援および物流支援を通じて、この流行を抑制するために、保健医療の支援組織やWASH(健康/水と衛生の環境を整備する)活動の支援組織とともに、(保健)省を支援しています。この支援には、疾病の調査、下痢症の治療センターや脱水(補正)の施設への運営支援、患者を管理する医療従事者の研修、緊急対策チームの派遣、より安全な飲み水の確保や衛生設備の利用環境の向上などがあります。
イエメンに、コレラは常在していますが、長引く紛争や、健康推進・水・衛生設備といった生活基盤の破壊、栄養不良などのために、2017年4月以降、コレラ患者が急増しています。