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新世代肺炎球菌結合ワクチン13について

2017年6月22日

乳幼児への感染 防御力の向上 肺炎球菌疾患には致命的となる場合があります 世界中の国々で、肺炎球菌疾患は5歳以下の子供にとって死に至る病気のトップとなっています。肺炎球菌疾患は重篤な結果をもたらしうる病気です。この疾患は”侵襲性”または”非侵襲性”に分けられ、子供が前者に罹患すると症状が重く、生命を脅かされる可能性がありますが、後者は軽度であり、早期に治療を受ければほとんどの場合治癒します。 疾患     症状および後遺症 侵襲性疾患 髄膜炎    発熱、頚硬直、錯乱/せん妄        失明、難聴、脳損傷、身体障害にいたる可能性がある        24時間以内に治療しないと死に至る 敗血症    血流中の肺炎連鎖球菌によって全身感染が発現する        合併症として髄膜炎、化膿性肺炎、重篤な症例では死亡が含まれる 非侵襲性疾患 細菌性肺炎  発熱、息切れ、苦しく痰を伴う咳        合併症として、死のリスクを伴う化膿性肺炎がある 急性中耳炎  発熱、耳熱、耳漏        難聴になったり、鼓膜切開が必要になる場合がある ワクチンはお子さんを守る最良の方法です 世界保健機関(WHO)によると、現在、小児の肺炎球菌疾患に対してワクチン接種が最も有効な予防法です。 2007年3月に発行されたWHOの報告書では、各国の小児わくちん接種プログラムに肺炎球菌ワクチンを優先的に含めることも提案されています。肺炎球菌疾患の治療には抗生物質も使用できますが、薬剤耐性が発現すると治療効果がなくなる可能性もあります。ですから、お子さんにいは早期ワクチン接種を受けさせる手続きをすべきです。予防は治癒に勝るのですから! 肺炎球菌疾患とは 肺炎球菌は一般的なバクテリアで、感染すると様々な重篤な病気を引き起こす可能性があります。国内の試験によると、感染のリスクが最も高いのは2歳以下の乳幼児です。2歳以上の小児については、就学に伴って感染のリスクが増えることも認識すべきです。 肺炎球菌感染;実例 4歳の娘が風邪のような症状をきたしたので、私はすぐに娘を医者に連れて行きました。医者からは薬がいくつか処方され、家で安静にしているようにと言われました。それでも娘の症状は良くならす、息切れを感じるようになったので、医者と相談して娘を入院させることにしました。 入院1日目のX線検査の結果、肺炎であると診断され、臨床検査によって肺炎球菌が確認されました。直ちに抗生物質の静脈投与が行われましたが娘の症状は改善せず、急速に肺炎が進行したのです。 娘の肺の3分の2に膿が溜まっていることが2日後に行われたCTで分かったため、緊急手術でこの膿瘍を取り除くことになりました。手術後の14日間、娘には排膿用の管が挿入されていました。退院までには18日かかりました。 振り返ってみると、娘が今回の病気になった当初からいくつかの発兆があったことが思い起こされます。 肺炎球菌に感染すると、風邪の場合と同様に発熱が続いて子供は元気がなくなります。 でもいつもなら娘は熱があっても活発なのに、今回は疲れ切っていて食欲もなく、息をするのも大変だったのでした。 我が子が感染している? 肺炎球菌は広く蔓延しており、小児における細菌性肺炎の原因として最も一般的な菌の一つです。調査によると、少なからぬ小児が肺炎球菌の保菌者であり、細菌は鼻腔および喉の上部(鼻咽頭と呼ばれます)に「隠れて」いる場合が多いのです。これは鼻咽頭保菌と呼ばれます。こうした菌は体力が弱った時に発病するので、親は不意をつかれるのです。 小児における鼻咽頭保菌率 年齢  保菌率(%) 2-3歳  28.8 4歳   32.6 5歳   20.1 6歳   15.2 *鼻咽頭に肺炎球菌を保菌している健康な小児の割合 Prevenar 13とは? 「肺炎球菌疾患」とは肺炎球菌が原因で起こる病気です。今日までに、この菌について90種類以上の血清型が確認されています。より多くの血清型が含まれているワクチンを摂取すれば、感染への防御力が向上します。Prevenar 13はPrevenar肺炎球菌結合ワクチンの改良製品であり、最も一般的な13種類の型に対して防御できるので、乳幼児を幅広く感染から守ることができます。 Prevenar 13肺炎球菌ワクチンの使用は50カ国以上で承認されています。また英国、米国等では定期ワクチン接種プログラムで使用するよう指定されています。 Prevenarの予防接種を受けた子供をPrevenar 13の摂取も受けられますか? はい。Prevenar予防接種をそれまでに何回受けていても、簡便にPrevenar 13へ変更して6種類の肺炎球菌血清型に対する免疫を新たに得ることができます。詳細は主治医にご相談ください。 新製品のPrevenar 13では、小児における防御力がどのように向上されたのですか? 肺炎球菌は様々な血清型に分類できますが、そのうちの 血清型 19A 薬物耐性が増大しているため、通常の治療では効果不良/重度の肺炎球菌疾患の原因となりうる 血清型 6A  薬物耐性が増大しているため、通常の治療では効果不良 血清型 3  重度の肺炎の原因となりうる Prevenar 13は上記3種類の血清型に対する防御力が向上しています。 他の肺炎球菌ワクチンとの比較 現在利用できる3種類の肺炎球菌結合ワクチンのうち、新しく開発されたPrevenar 13の防御力が一番効果的です。簡単な比較を以下に示します。 生後6週間-2歳までの小児  10価◎  13価◎ 2歳から5歳までの小児 10価X 13価◎ FDAの承認 10価X 13価◎ 防御可能な血清型の数 10価 10 13価 13 血清型3、6A、19A(近年よく見られる型)に対する追加防御 10価X 13価◎ 米国、英国、ドイツ、フランス等で国内定期ワクチン接種プログラムに採用されている 10価X 13価◎ ワクチン接種前後での解熱剤使用が肺炎球菌免疫に及ぼす効果 10価:低下する可能性 13価:変わらない ※詳細は、主治医にご相談ください。 わが子にPrevenar 13のワクチンを接種させるべきでしょうか? お子様の健康を維持するために、早期にワクチン接種の手続きをするべきです。生後2カ月以上の乳児であれば、ワクチン接種計画を開始できることが英国国立健康増進局によって示唆されています。また、就学児童では交差感染のリスクが増大するため、入学前に感染に備えることが大切です。お子様の健康のために、かかりつけ医または小児科医にどんなワクチン接種が受けられるのかを相談してください。 肺炎球菌疾患から小児を守るためには、ワクチン接種以外に何が必要でしょうか? 1. バランスのとれた食事、規則的な運動、十分な休息など、子供が健康的な生活習慣を身につける手助けをする。 2. 頻繁に手洗いすること、くしゃみや咳をするときには鼻と口を覆うことなど、個人衛生の大切さを子供に教える。 3. 家の中を清潔にして、換気に気をつける。 4. 換気の良くない人混みに、子供を連れていくのを避ける。 ※ この掲載情報は、あくまでも参照用です。ワクチン接種に関する選択肢に関して適切な決定を行えるのは、医師のみです。
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