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ジフテリアの流行状況-アメリカ大陸(更新)

2018年4月18日

 

2018年4月16日付で、汎米保健機関(PAHO)より、ジフテリアの発生状況についての情報が更新されました。

アメリカ大陸におけるジフテリアの発生状況の概要

 

2017年に、アメリカ大陸地域では、ブラジル、ドミニカ共和国、ハイチ、ベネズエラの4か国で、ジフテリア確定患者が報告されました。2018年には第14週までに、ブラジル、コロンビア、ハイチ、ベネズエラの4か国で、ジフテリア疑い患者と確定患者が報告されました。

 

2018年に疑い患者と確定患者が報告されたそれぞれの国からの発生状況が示されています。

 

ブラジルでは、2017年に、14州からジフテリア疑い患者42人が報告されました。報告された患者のうち、4州の5人で診断が確定されました。Acre(アクレ)州で1人、Minas Gerais(ミナス・ジェライス)州で2人、Roraima(ロライマ)州で1人(死亡例、ベネズエラからの感染輸入例)、São Paulo(サンパウロ)州で1人でした。残る37人は診断が棄却されました。確定診断された患者5人のうちの3人(ミナス・ジェライス州の2人とサンパウロ州の1人)は全ての接種計画のワクチンを接種していました。確定患者の年齢幅は、4歳から66歳(中央値は19歳)で、男性が4人、女性が1人でした。また、2018年第14週には、疑い患者6人が6つの州で報告されました。ロライマ州で報告された患者1人は、ベネズエラからの感染輸入で、現在、調査が行われています。第14州までに、確定診断された患者はいませんでした。

 

コロンビアでは、2018年第7週に、ジフテリアと確定診断された死亡者が、La Guajira(ラ・グアヒーラ)県から報告されました。この患者は、ベネズエラからの感染輸入患者でした。患者はベネズエラから来た3歳児で、ワクチンの接種歴は不明でした。この患者は、1月2日に発症し、1月8日に死亡しました。この患者は、臨床診断、疫学的な発生状況、検査診断(ジフテリア菌(Corynebacterium diftheriae)のグラム陽性桿菌の確認とRT-PCR法検査)によって、確定診断されました。病態分類や菌毒素の存在は同定できませんでした。

 

ハイチでは、2014年に感染の流行が始まりました。2018年第6週までに、ジフテリア感染の可能性の高い患者410人が報告されており、流行が続いています。このうち、75人が死亡しました。患者の致死率は2015年が22.3%、2016年が27%、2017年と2018年が10.7%でした。2018年最初の4週間も、2017年最後4週間と同様に、週毎に2人から5人の患者が報告されました。

 

感染の可能性の高い患者のうち女性が、2015年には57%、2016年には50%、2017年には60%、2018年(第6週まで)には47%を占めていました。2015年から2018年の間でのワクチンの接種率については、ワクチン未接種患者が患者全体の17%(2018年)から38%(2015年)を占めていました。2017年から2018年の第4週にかけて報告された感染の可能性の高い患者のうち、10歳以下の子どもが64%を占めました。

 

流行が始まって以降、最も感染の可能性の高い患者の数が多く報告された県は、Artibonite(アルティボニット)県、Centre(中央)県、Ouest(西)県でした。

 

ベネズエラでは、2016年7月に流行が始まって以降、2018年第10週までに、疑い患者が合計で1,602人報告されました。これらの患者のうち、324人は2016年に、1,040人は2017年に、238人は2018年に報告されました。また、この976人のうち、314人は検査確認によって、662人は疫学的関連性によって確定診断されました。死亡者が142人(2016年に17人、2017年に103人、2018年に22人)しており、累積患者での致死率は14.5%でした。

 

2016年には、Anzoátegui(アンソアテギ)、Bolívar(ボリバル)、Delta Amacuro(デルタ・アマクロ)、Monagas(モナガス)、Sucre(スクレ)の5つの州から、患者が報告されました。2017年には、22州と首都地区から確定患者が報告されました。2018年には9つの行政組織で確定患者が報告されました。患者は、すべての年齢層から報告されています。しかし、大部分の患者は1歳から49歳の年齢層で発生していました。最も発生割合の高かった年齢層は、5歳から19歳の層でした。

 

政府の保健当局省は、疫学調査、患者の調査、医療支援、ワクチン接種に力を入れています。さらに、(この病気を管理するために改定された標準マニュアル、ガイドライン、手順に基づいた)保健関係の人材への研修や健康教育の医事に努めています。

各加盟国へのアドバイス

 

PAHO / WHOは、加盟国に対し、その国のすべての地域で初期投与3回と(免疫)増強投与のワクチン接種すべてで実施率を高く保つ取り組みを続けるよう助言しています。

 

PAHO / WHOは、ワクチンを接種していない5歳未満の幼児、学童児、医療従事者、兵士、服役囚、職業的に多数の人々と日常的に接触する人々に、最大級のリスクがあると提唱しています。

 

旅行者にジフテリア感染に特別大きなリスクはありませんが、各国の保健当局には、感染が発生している地域に向かおうとする旅行者に、それぞれの国の予防接種スケジュールに従って、旅行前に適正な予防接種を受けることを留意させるよう勧告しています。最後の接種から5年以上経過している場合は、接種を追加することを推奨しています。

 

PAHO / WHOは、加盟国がジフテリア抗毒素の提供や接触者の追跡など、患者への適時かつ適切な対応を始動するために、疑い患者を早期に発見する調査体制に力を入れることを要請しています。

 

ワクチンの接種は患者(の発生)と流行を防ぐ鍵であり、適正な臨床現場の管理体制が合併症や死亡の確率を下げることになります。

出典

PAHO. Epidemiological Update. 16 April 2018 Diphtheria

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