2018年4月18日
WHO東地中海地域事務局(EMRO)より、ソマリアで流行しているコレラについての4月12日現在の状況が公表されました。
情報の概要
ソマリアの保健省は、2018年第13週(3月26-4月1日)に、新たなコレラ患者112人(死亡者0人)を報告しました。2017年12月に始まった流行の累積総患者数は1,876人、関連する死亡者は9人(致死率 0.5%)となりました。今年になって採取された糞便検体104本のうち、32本がコレラ菌の存在に対して陽性でした。
この流行は、Hiran(ヒーラーン)州Beledweyneから始まり、Shabelle(シェベリ)川に沿った地域集落に拡がっていったと言われています。その地域は、水源が細菌による汚染から守られていないことが原因となっています。新たな患者が、Banadir(バナディール)州、ヒーラーン州、Lower Jubba(下部ジュバ)州、Middle Shabelle(中部シェベリ)州で報告されています。2歳未満の子どもの患者数は、報告される患者の38%に低下しました。
コレラは、ソマリアに常在しています。2017年には、コレラの大流行が発生し、患者79,172人と関連する死亡者1,159人が報告されました。コレラが大流行している地域で経口コレラワクチン(OCV)キャンペーンが行われ、新しい患者の数はうまく抑制されました。
WHOは、保健省、WASH(健康/水と衛生の環境を整備する活動)、地域の健康支援組織、地域保健当局とともに、引き続き、対策への取り組みを主導しています。WHOは、最近、感染の発生から大流行を起こしやすい病気の記録と警報の報告を行う早期警戒警報および対策ネットワーク(EWARN)を活用するために調査担当員22人に1週間の研修を行うことにしました。
また、追加される支援には、現場での治療の提供への支援、コレラ治療センターでの患者管理、調査活動、緊急対策チームの配置、地域医療担当者の参画、医療用の必要物品の供給、感染の発生地域における保健衛生教育、衛生物品の配布などが含まれています。
出典
EMRO/WHO. Epidemic and pandemic-prone diseases. 12 April 2018 Outbreak update – cholera in Somalia